こんにちは!
ストレート合格診断士、ことまです。
こっさんと呼んでください。
今回は、中小企業診断士ブログとして、一年かかった経営改善計画策定のときの苦労した話をしたいと思います。
一年かかった経営改善計画

「経営改善計画書」とは、これから会社を興すとか新事業を行う場合の「事業計画」とは違います。
債務超過である会社に多いのですが、既に融資を受けた借入金の返済が、業績悪化によって返済が難しくなった際に、月々の返済額を減らしたり、返済スケジュールの変更、時には新たな融資をお願いするために金融機関に提出する計画のことです。
経験がある人であれば分かるのですが、知らない人の方が多いと思いますので、例として「日本政策金融公庫」のものを少しUPしておきますね。



日本政策金融公庫の経営改善計画書は合計20ページほどで少し内容が薄いのですが、私のコンサル会社では、さらに内容が細かく30~50ページほどになるんですね。
ただ、普通の中小企業診断士では我々ほどの緻密な計画書を作成できる人はいません。
そして、これからお話しするのが、とある会社の経営改善計画のお話です。
苦労した計画策定
この案件は、ある公的機関からの紹介だったのですが、公的機関の専門家では対応できないため、私のコンサル会社にまわってきたんですね。
この案件の会社には様々な問題があり、会社の社長は、少しというかほぼ鬱状態でした。
また、社長の次に重要な右腕的社員を、ある事情で社長が嫌っており、結果、右腕社員が社長以下の従業員をまとめている状態で、会社の雰囲気は最悪だったんです。
そのため、社長は従業員から無視されており、社長は従業員を信頼できなくなって、ますます鬱になるという負のスパイラルに陥っていました。
ただ、最初のスタートがゆっくりというのもあったのですが、まさか1年もかかるとは思ってなく、結果的には大変でしたし、何度も社長のネガティブ電話に対応するたび、私もノイローゼになるかと思いました。(笑)
なんせ、数値計画を社長と作ろうとしても、なかなか前向きなアクションプランが出てこない。
社長がマイナス思考すぎて、私が会社の実情に沿った実現可能性の高いアクションプランを提案しても、何かと言い訳してやろうとしないんですね。
理由は、提案したアクションプランが、嫌いな右腕的社員との行動が必要なことだからです。
この会社の根本的な問題は、右腕的社員との関係性の悪さ。
関係性が悪いためコミュニケーションがないことと、バラバラに行動してしまってることで業績が悪化しているのですね。
また、従業員の信頼を回復させるためにも、右腕社員との関係性を良好にすることは不可避ですし、この問題を解決しなければ、この会社の今後はありません。
また、この会社の借入金の多さも問題でしたし、優柔不断で後ろ向きな社長の性格も災いし、金融機関との関係もよくなかった。
何より、「メインバンクがない」ということが問題を長引かせました。
つまり、 旗振り役がいないため、 どこの金融機関も他人事でなかなか金融調整がまとまらないんですね。
そのおかげで、あと1日金融調整が遅れていたら支払いができず、計画が破綻するどころか、会社がやばくなるところまでいきました。
この1日はずっと様々な金融機関と電話してましたし、ほんと、精神的にもまいりましたね。。
ただ、一年かけて何とか社長を説得して、右腕社員と行動してもらうことと、金融機関との関係性をよくするために毎月顔を出してもらうようにした結果、業績は上向き、何よりも社長が明るくなった!ことが最大の収穫です。
右腕社員との関係性は最高までいかなくとも、コミュニケーションを増やしたため良くなっていってますし、社員との会話も増えました。
契約が終了し、久しぶりにお会いしたところ、「本当にありがとうございました。」と心底感謝してもらったのは感慨深かったですね。
そりゃ、1年間一緒に頑張ってきましたし、電話でよくケンカしてましたから。
普通の経営改善計画は1年もかけません。
なぜなら、採算が合わないですし、この案件も真っ赤っかです。
それでも辛抱して、私に任せてくれた私のボスには感謝ですね。
以上が一年かかった「経営改善計画」策定の話でした!
簡単にお話をしましたが、その他のコンサル案件の話は下記記事を参考にして下さい。
【参考記事】中小企業診断士の転職 私がアパレルからコンサル会社に就職した話
【関連記事】中小企業診断士の仕事内容 実務の問題や裏話も話します!
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