具体的な販売戦略で売上UPさせる方法
普通、売上向上策といえば、「販売(営業)」のことだけを考えてしまうかもしれません。
でもそれは危険なんですね!
なぜなら、必要な売上・利益を把握していなければ、どれだけ頑張ればよいのか分かりませんし、全然売上が足らない場合、自分の給料どころかお店が潰れかねません。
また、マーケティングのことも考えなければ、従業員各々が好き勝手に動いてしまいます。
旅行で例えると、北海道に行くのか、それとも沖縄に行くのかを決めなければ、どちらへ向かったらいいのか分かりませんし、Aさんは北海道、Bさんは東京、Cさんは福岡みたいに各々バラバラになってしまうのです!
また、従業員は頑張って沖縄に向かっているけれど、実は本当のゴールが北海道だとすれば、もう頑張っていること自体が無駄ですしね。。
そして、どこへ向かえばいいのか分からなければ、計画の立てようもありません!
飛行機で行くべきなのか電車なのか。
誰が何をいつまでに行うのかも決めなければ、皆が同じことをしてしまったり、何をすればよいのか分からず、効率が非常に悪くなります。
このように、収益計画やマーケティングは重要なので、これまで詳細をお話したのです!
何より、冒頭でお話した「想い」を伝えるためにも絶対に必要になるからなんですね!
では次から、これまでの話を活かした販売戦略の話になります。
- 従業員が自分自身を知り商品(サービス)の魅力を理解して活かす
- マーケティングの6elementsを実行する
- 売上向上のための5itemを実行する
- 現状を把握しアクションプランを考える
以上となりますが、順番にお話します!
従業員が自分自身を知り商品(サービス)の魅力を理解して活かす
自分の想いやお店のことを知る必要があることは、お店マーケティングの項でお話しました。
でも、従業員も自分自身のことを知らねばなりません!
つまり、「従業員自身を知り商品(サービス)を理解して魅力を活かす」というものですが、従業員も自己分析をする必要があります!
なぜ、従業員が自分自身を知る必要があるのかと言いますと、、
- 自分の魅力、強みを活かすため
- それを求めているお客さんに届けるため
つまり、自分を知ることはお客さんのためであると共に、従業員自身のため、売上が上がるのでお店のためにもなるのです!
ここまで、戦略や仕組みは考えました。
最後のピースは従業員自身にあります。
サッカーで言えば、目指すサッカーの方向性でパス主体なのか守備重視、攻撃重視なのかを決め、ポジションや守備、攻撃等の約束や役割をチームの中で決めます。
そして、後は選手自身がどのポジションなら得意なのか、何が苦手なのかを把握し、パス、シュート等、どの技術を高めるのか?どうすればチーム内で活きることができるのか?を考え、各々が個人技を磨くことになるんですね!
また、チームの魅力をアピールし、試合を見に来てもらったりファンになってもらうことも必要となります。
上記と販売は一緒であり、
- 自分の魅力(強み)を理解する
- 自分の魅力(強み)が活きる環境を整える
- お店や商品(サービス)の魅力を理解して伝える
以上のことを従業員自身が考えるのですが、販売戦略の実行以外に新規開拓にも重要な要素となりますので、順番にお話しますね!
① 自分の魅力(強み)を理解する
何も考えることなく、販売をしまくっても売上はなかなか上がりません。
たとえラッキーパンチがヒットしたとしても継続できないことを従業員に理解してもらう必要があります。
なにより、何も考えずに販売することは、昔の営業マンである私みたいに “勢いだけ” の販売になってしまう可能性があるんですね!
勢いだけの営業マンはどの業界でもよく見ますが、何が問題かと言いますと、結局その営業マンの個人能力に依存してしまうことになるからです。
何も考えていないので、会社が目指す方向と違う方向へ行く可能性がありますし、トラブルもあり得ます。
なので、そのような営業マンがいる場合は会社の責任でもあるのです!
偉そうに言ってすみません。。笑
では、何をするのかと言いますと、まずは自分の魅力や強みが何かを把握することなんです!
「己を知り敵を知れば百戦危うからず」
この言葉のように、従業員が自分自身を知らなければどうすれば勝てるのか分かりませんし、自分(己)を知ればたとえ勝たなくても、負けることはないということですね!
従業員自身の魅力や強み。。
自分は何を得意とし苦手としているのか!?
例えば、社交的なのか人見知りなのか、1つのことにじっくり取り組むタイプなのか飽き性タイプなのか等ですね!
そのためには「自己分析」をすることが必要となります。
私自身は自己分析することで、ほんとは内向的だけれど社交的だと思われたいし、飽き性であることも分かっています。
なので、7回も転職しているのだと思うんですね。(笑)
販売員なら、自分はどのような販売スタイルが合っているのかを深く考え、理解しておくことがとても重要になります!
でないと、自分に合わない間違った方法で販売をすることになってしまい、売上が上がらないということになるんです。
私はあまり後先を考えないタイプで数打てば当たると思ってましたので、過去、新規開拓ではかなり見境なく飛び込み営業をしていました。
なので、後でトラブルになることも結構ありましたね。。
私事なので営業で例えてすみませんが、では、販売で得意なことは何なのか!?
私みたいに恐れずにガンガンいくのか、じっくり作戦を練ってから販売するタイプなのか、テレアポ販売が得意なタイプなのか。
集客であれば、ビラを配りまくることもありですし、じっくりタイプなら下調べを徹底的に行う、テレアポが得意なのであれば、電話で集客しまくる。
SNSが得意ならSNS集客等、自分が得意なことで勝負しないと、勝てないことはもちろん、精神的にも嫌になってしまいます。
ここまで新規開拓や販売、集客の場合の話をしましたが、そもそも自分が本当に今の仕事が合っているのかも考える必要がありますね!
私は新規開拓することが得意なので、ひたすら飛び込んでました。
でも、新規開拓や新規集客が苦手な人もいます。
その場合、自分ならどうすれば新規顧客を獲得できるのかを従業員に考えさせる必要があるんですね。
営業での例えですが、もし飛び込みが苦手で人脈構築が得意なのであれば、合同展示会に参加して他の会社から紹介してもらう、もしくは自ら合同展示会を開催し人脈を広げ紹介の仕組みを構築する。
社長と会話するのが得意な営業マンなのであれば、ひたすら他メーカーの社長と一緒に飲みに行って紹介してもらえるようにする。
また、今は飛び込み営業ばかりしているけれど、実際はルート営業の方が合っているかもしれませんし、飛び込みとルート営業の両方をやる方が合っているかもしれません。
つ
法人が向いているのか個人の方が向いているのかも考える必要もあります。
なので、まずは従業員自身が何が得意で不得意なことは何かを考える必要があるんですね!
私が営業マンだったので、ここまで営業マンの話を中心としてお話しましたが、次に得意なことを活かす方法を考えます。
② 自分の魅力(強み)が活きる環境を整える
先ほどは、従業員自身が自分の魅力(強み)を理解する大切さを解説しました。
でも、せっかく強みを知ったのに、それを活かせられなければ意味がありませんよね。。
なので、活きる環境を整える必要があります。
販売環境は本当に大事なんです!
例えば私の場合、軍隊式のコピー機飛び込み営業が嫌になって3ヶ月で会社を辞めた経験がありましたが、飛び込み営業自体が合っていないとは思いませんでした。
実際に私は次に転職したアパレル会社では飛び込み営業で成果を出せましたし。。
私の例のように、販売で成果を出せるかどうかは能力自体より、能力が活かせられる環境であるかが大事だということですね!
なので、もし今の環境で従業員自身の強みが活かせられないと感じているのであれば、環境を整えてあげてください!
面倒くさい。。
そう思われたかもしれません。
でも、優秀な従業員が集まる会社、給料額を出せるのであれば良いのですが、それが難しければ従業員の強みを活かせるようにお店がすべきです!
そうすれば、結果的にお店の売上は伸び、従業員にとっても良い会社になり、退職者が減少すると共に、お店にノウハウが溜まれば新しく入った従業員にも活かせられます。
つまり、従業員を育てるノウハウ、仕組みが独自の経営資源となり、他店が真似できないものとなるのです!
人材の入れ替わりが激しいのは時間とコストの無駄でしかありません。
特に飲食店に多いんですよね。。
採用するにもコストはかかりますし、お店に慣れるのに時間がかかります。
ようやく慣れてきたと思ったけれど、能力が高くないから辞めてもらう。
その繰り返しではいつまで経っても良い従業員は育ちませんし、たまたま “当たりの従業員” が入るのを待つしかありませんからね。。
そして、従業員自身が意識してもらいたいことは、
自分が勝てる場所で戦う
ということです。
どんな優秀な従業員でも、何でもできる、どこでも勝てるわけじゃないんですね。
例えば、お店としての方向性が、既存顧客に対して来店回数を増加させることなった場合でも、決して新規客は必要ないということではありません。
なので、もし従業員Aさんが新規集客に強いのであれば、Aさんに新規集客を任せて、残りのメンバーで既存客をフォローする方法も考えられます。
また、SNSでの発信が得意な従業員がいるのであれば、SNS責任者として任せる、書類作成が得意な従業員は販促ツールの作成を任せる。
このように、得意なことを活かせられる環境をお店が用意してあげて、任せて、評価もすることが重要になります!
そして、従業員自身に自信をつけさせることも大事なことです!
なので、まず従業員は負けない場所で戦う必要があります。
そして、実績を出させる!
実績は従業員にとって一番の自信になりますから。。
もちろん、自分の強み弱みを把握し、どの環境なら実績を上げれることができるのかを知り、自分で考えて動ける 従業員が理想です!
でも、そうでないのなら用意してあげるしかありませんし、逆に自分で考えて動く優秀な従業員はヘッドハンティングされやすいんですね。
できる従業員は給料を高くしてでも欲しいお店がいっぱいありますから。。
なので、あまり優秀な 従業員ではない方が良いのかもしれません。笑
できる従業員なら、ある程度環境が整っていなくても売れるかもしれませんが、優秀でない場合、
従業員の現時点の能力で勝てる場所
を提供すべきです!
例えば、慣れていない状態で、お店の重要なお客さんを担当させるのは成長するより自信を無くさせる可能性の方が高くなります。
なので、現能力で可能なお客さんを担当させると共に、徐々に重要なお客さんを担当させることです。
また、接客に苦手意識があるのなら、販促や集客のスペシャリストとして育成していくこともありです。
そして徐々にスキルアップし、自信がつけば、私みたいに一気に開花する可能性がありますからね!
このように、たとえ今は販売成績が良くなくても、それは従業員の能力的な問題ではなく、職場環境が合っていない可能性があります。
お店や商品の魅力を理解して伝える
従業員自身の特徴・強みを把握し、活かせる場所を見つければ、次に必要となるのが、お店・商品の強み、得意なことを理解することになります。
なぜお店や商品強みを知ることが大事なのかと言いますと、自己分析と一緒で強みを知れば、より自店に合ったお客さんにアプローチでき、お客さんも喜びますし、結果的に売上が上がるからです。
なので、新規集客においても重要となります!
マーケティングの6elementsで、どのお客さんに提案するのかやお店の強み等の戦略を考えましたが、自店商品・サービスのことも深堀りして理解しておかなければお客さんに伝わりません!
車販売でも言えることですが、いくら車(例えばベンツ)に魅力があっても、伝わらなければ “ただの鉄の塊” になってしまうんですね。。
アパレルもその他商品も一緒ですが、例えお店の商品が優れていても、何が優れているのかを理解できなければ、アプローチする相手を間違ってしまいます。
その結果、従業員もお客さんも無駄な時間となるんです!
私の過去のアパレル会社で言えば、ウリが商品のデザイン数と在庫量でしたが、値段は決して安くありませんし、安く売れば多くの在庫を抱えるために必要な利益が取れず資金ショートしてしまいます。
なので、間違っても大手チェーン店に販売してはいけないですし、商品の魅力も伝わりません!
結果的に、小さい専門店もしくは数店舗展開していても値段が合って、当社の在庫量に魅力を感じるお店がお客さん像となるんですね。
実際、私は過去に新規開拓で大手へ営業に行きましたが、全く話にならず10分でさっさと帰ったこともありました。笑
お互いに時間の無駄だと感じたからです。
なので、自社の強みは何なのかを理解し、自社商品の魅力を伝える販売(サービス提供)することが、既存客の売上をあげることになると共に、どういった新規顧客にアプローチすべきなのかが分かります。
つまり、お店、お店商品の強みが活きるお客さんとは誰なのかを考えれば、強みが合わないお客さんへアプローチする時間を減少させ、結果的に販売員の売上を早く上げることになるんですね!
また、他の人はそう思わないかもしれませんが、自分だけは絶対に自店商品がお客にとって役に立つ!と信じることも大切です。
例えば、ネットで紹介されている商品で、
「この商品のスペックは〇〇なので、便利だと思いますよ。」
という説明より、
「この商品は私が実際に使ったのですが、具体的に〇〇の部分が〇〇の場面で使えて、本当に便利なんです!」
このような実体験に加え、熱のこもった説明をされたら、「あ、いいかも」と思いませんか!?
なので、皆さんは食べログとかアマゾン等の口コミサイト見るわけなんですね。
そして、実は社長が一番の販売員でもあるわけなんです!
なぜ、このお店でこういう商品、サービスを提供しているかを語ることができる(はず)ですし、想いが一番強いのも社長(のはず)だからですね!
想いは最後に踏みとどまらせる源泉です。
例え今は売れていない、苦しい時でも想いがあれば、信じて頑張れるんですよね。。
なので、あなたも過去を思い出し、想いを持ってお店の経営をしていただきたいと思います!
仮に欠点もある商品やサービスであっても、事実を伝えればいいんです。
例えばスペックが小さい冷蔵庫であれば、機能が多くサイズも大きい方がいい人にはこの商品は合わないかもしれない。
でも、機能が少なくても安い方がいいとか小さい方がいいのであれば、この冷蔵庫は使いやすいですよ!と伝えることができますよね?
合わないと言っても、全ての人に合わない訳でもないですし、合いそうな人にすすめればいいだけです。
まさにあなたが求めている「お客さん」ですね!
もし、体験できない商品やサービスの場合は、誰かに体験してもらえばいいと思います。
で、体験者の話を伝えればいいだけですし、私はよくこの手を使いますよ!
ただ、自社商品、サービスが他社よりも優れた部分がないと思っている場合はどうすればいいのか?
強みを探したけれど、なかなか出てこない。。
正直、この世にある商品なんて大概が特別凄いものではありませんし、どこにでもあるような商品ばかりですよね。。
でも、その中でも光る部分があるはずです!
商品の歴史であったり、作る工程であったり、小ロット生産、在庫を多く持っていることもある意味強みです。
探せば、一部分だけは他店にないものが絶対にあるはず!!
他店と言っても、大手ではなく近場のライバル店のことです。
そして、ライバル店よりも少しでも強い部分を好きになって、徹底的にその部分を熱く語るんです!
お店の商品(サービス)を信じて熱く語れば、全員ではありませんが、共感してくれる人はいますから!
共感してくれない人は、元々あなたのお客さんになる人ではないんです。
なので、共感してくれる人だけをお客さんにすれば、新規開拓を含めた今までの販売(提供)方法が全然違うものになると思いますよ!
マーケティングの6elementsを実行する
売れるマーケティング戦略の6elements(6つの要素)とは、
- 市場
- ライバル
- 強み
- 独自の経営資源
- お客さん像
- 想い
上記であり、「方向性」「一貫性」「具体性」「根拠」のある戦略だとお伝えしました。
そして、戦略は数値化して実行、効果を測定し、修正してまた実行する必要があります。
つまり、戦略を考えても何もしなければ、意味のない戦略となってしまうんですね!
なので、ここからは販売戦略として考え実行する必要が出てきます。
マーケティング戦略の6elementsでは、どんな「市場」の「ライバル」と比較して、お店の「独自の経営資源」が源泉になっている、どの「強み」を、どの「お客さん」は重視するのか?を考えました。
そして、「想い」が詰まった商品をどのように伝えるのか、届けるのか?が大事になってきます。
「それを考えるのは従業員(販売員・営業マン)個人だし、面倒くさいことを忙しい俺に考えさせるなって!」
と、、気持ちは分かりますが、個人に任せていれば、会社の思惑と違った各々の考えでバラバラに動きますし、優秀な従業員が辞めれば会社の売上が激減する可能性があります!
先ほど、従業員自身に自己分析をさせましたが、「自己分析をして後は勝手に動け」ではないんですね!
戦略、組織として方向性があり、その中で従業員の強みをどう活かすか?そのために環境を整えましょうという話です。
なので、戦略を考え販売方法を仕組み化して、個人の力量に頼りすぎないことが重要になります。
また、我々が取る手は2つで、圧倒的な技術力の高単価商品で勝負するか、お客さんに密着した販売・提供方法で大手と差別化を図るしかないとも言いました。
伝え方はSNSやホームページ等、色々とあり、営業マンが伝えるということもありますが、「販路、流通」が特に販売戦略として重要となります。
「販路、流通」とはお客さんに商品やサービスを届けるための方法ですが、どのようにして届けましょう?
泥臭い営業方法もあるかもしれません。
ただ、会社によって得意不得意があるはずです!
なので、ここで「営業」の強み、弱みを再確認する必要があります!
つまり、マーケティング戦略の6elementsで行った強み分析の「営業版」です。
これまでに会社の強みや営業マン自身の強みは把握しました。
であれば、「営業」も必要ですよね!?
仮にマーケティング戦略の6elementsでも営業の強みが出てきている場合でも、今回さらに掘り下げたり、弱みも抽出していきます。
そして、弱みを避けて強みを活かした営業方法を考えるのです!
弱点を克服することも大事だと思われるかもしれませんが、弱みを克服するのは相当な時間がかかります。
しかも、会社の資源は限られているので、強みの強化に特化した方が効率が良いですし、強みをさらに強化することで特色のある会社にもなるんですね!
例えば、洋食でどれも悪くないけど、特別美味しいものもないより、ハンバーグだけは凄く美味しい!方がお客さんは集まりますし、店の特色にもなります。
もちろん、ハンバーグ以外でも不味いものを提供してはダメですが。。
そして、販売全体の強みが分かれば、その強みが活きる販売方法を行います。
仮にSNS発信が得意な場合は、ビラ配り等を減らして、SNS集客やネット販売に特化する等。
ここで、従業員自身の強みを付け加えるんです。
従業員AさんはLINEに強い、従業員Bさんはインスタグラムに強いのであれば、役割を分担する。
もし、そもそもSNSに強くなくリアル販売に強い従業員なのであれば、SNSに強い従業員と組むか、集客は別、自分は販売をする方法等が考えられますね!
要は、SNSという強みを残しながらも、SNS専門の従業員とリアル販売専門の従業員と役割分担すれば良いだけです。
販売の強みを知れば、販売全体の方向性や、やるべきことが分かります。
そして、前述した「従業員自身」を知ることで、従業員の個人能力が向上し販売力はさらに強化されます。
サッカー、野球でもいいのですが、チームとしての戦略を決め、その中で個人技を磨くみたいなイメージですね!
結果、お客さんへのアプローチの仕方も変わってくるので、「新規顧客開拓」にも非常に有効になります!
そして、集客においては、さらに「誰と組むか」ということを考えるのもおすすめです。
もちろん、お店の販売員や飲食店ならホール・キッチン等との連携は必要ですし、必須です。
でも、人数が少ない場合はどうするのか?
集客が苦手な場合は?
なので、会社外でも連携する必要性が出てくる場合があります!
なぜなら、従業員1人で集客するのに限界がありますし、経営者自身が苦手なら尚更ですね。。
その場合は他の力を借りることで新規集客の仕組みを構築するのです!
後ほどでいいのですが、会社外に人脈を持つことも考えておいてください!
例えば、他店の従業員、販売員ですね。
他店の従業員と繋がることで、新規のお客さんを紹介し合うことや情報交換が可能になります。
仕入業者や仲介業者の人、他業種の人も考えられますね!
飲食店であれば飲食メーカーの人たち、逆もしかり。
服メーカーであれば、雑貨メーカー、洋食メーカーが和食メーカーみたいに少しお客さんをズラした人脈も良いです。
税理士や社労士、コンサルタントみたいな専門家と組む方法も考えられます。
私の場合は、他社の営業マンと組んで一緒に新規開拓をしていました。
普通であればライバル会社となるのですが、微妙に商品層が違うので、セットで攻略する感じですね!
私が開拓した後は「一緒に陳列すると売りやすい」とその会社を紹介し、新規先として受け入れてもらい、逆も然りで、組んでいる営業マンが新規開拓すれば当社も入れてもらう。
このようにして、どんどんと新規先が増えたものでした。
また、別で展示会という手も使いました。
実際に私は過去の会社で行っていたのですが、数社と組んで小規模展示会を頻繁に開催していました。
そうすると一社でやっているより、多くのお客さんが来場して、同じ会場に出展していると新規客でも抵抗なく当社のブースも見てくれますし、単独であれば出会えないお客さんと出会うこともあります。
何より、他社と仲良くなるので、自然と紹介し合うようになるんですね!
なので、徐々に他社とお客さんが同じになっていきます。笑
お客さん側から見ても、どうせなら手間なく様々な商品を見たいですよね?
展示会の時期をズラしたり移動したりするのは面倒なので、同じ会場内で1回で済ませれれば、お客さんにとってもメリットは大きいですから。。
また、飲食店とビジネスホテルが組んで、出張用のお客さんを紹介し合うこともコンサル支援で行ったこともあります。
このように、他店・他社と組むことは新規開拓には必須ですし、ズブズブな関係までいけば、継続的に新規客は増えていくんですね!
ここで注意が必要なのは、自店の都合だけで新規客を考えないことです。
例えば、他店に新規客を紹介しないとか、新規客を一通り獲得すればすぐに関係を断つとかですね。
もちろん、お客さんが嫌がっているのを無理に紹介するのは違いますが、こういう考えをしていると他店に見抜かれますし、長期的に考えても良くないです。
なぜなら、新規客を獲得した後で他社との関係を切れば、次の新規獲得方法が無くなり、新たに新規客を獲得する方法を模索しなければならなくなるからです。
しかも、新規客を獲得してすぐに関係を断つ人は、もう魂胆がバレてるので、二度と仲間にしたくなくないのが人の心理ですね。。
そんな自己中心的な考えの人間とは付き合いたくないですし、そんな浅はかな考えでは長期的に新規獲得ができないです!
美味しいところだけ持っていくヤツって本当に最低ですから。
そんな最低な人間に誰が紹介したいと思いますか!?
いい加減にしてくださいよね!!
と思い出して少し腹が立ってしまいましたが、、他者と組む場合は、信頼には信頼で応えることが重要です!
もちろん面倒くさいこともありますが、長期的な関係を築けば、新規客は自然と増えていきます。
売上向上の5item、リピーターの7flowを改善・実行する
売上向上のための5item(項目)とは
- 新規客を増加する
- 流出客を減少させる
- 商品単価を上げる
- 商品数(購入数)を増加させる
- 購入頻度を増加させる
以上のことであり、新規客についてはここまでの「営業マン自身の自己分析」と「マーケティングの6elementsを実行する」に加え、「誰と組むか」も大事だとお話しましたね。
そして、新規客に続いて重要なことは、既存客を流出させないことです。
ここを疎かにすると、せっかく新規客を獲得しても無駄になってしまいます!
なので、「リピーターの7flow」にも繋がる話ですが、流出客がどれぐらいいるのかを把握します。
- 前年からどれぐらい既存客は減少しているのか?
- なぜ減少したのか?
- どうすれば流出を防げるのか?
上記のことを徹底的に分析する必要があるんですね!
ここで、「商品にも問題あるだろうけど、一番の原因は従業員の能力じゃね?」と思われるかもしれません。
そうなんです!
この流出問題は「ブラックボックス化」しやすいんですね。。
なぜなら、流出は従業員の能力問題と認識されやすいため、従業員は “嘘をつく” からです!
社長から怒られるとか評価が下がると分かると、従業員は言いたくなくなるんですよ。。
私も過去、よく嘘をつきました。
自分の失敗で取引が無くなったとしても、本当のことを言えば怒られるし無能扱いされるので、
「バイヤーが変わっていて、気分屋ですぐ取引停止する人なんですよ。。」
「当社の商品がどうも売れなかったみたいで。。」
「入金や取引見直し等、くせが強い会社なので、距離を置くことにしました。」
みたいな。。
また、私の元先輩の営業マンは性格がきつかったので、自分が気に入らないお客さんは容赦なく切っていってました。
私から見れば、もったいないし、代わりに私にくれれば。。と何度も思いましたね。。
このように、流出客問題は販売能力や考え方次第なのですが、決して従業員個人を責めることはダメです!
真相を聞き出さなくてはなりませんので、責めたり怒ったりすれば本音を言わなくなります。
仮に従業員に問題があるのであれば、他の従業員と一緒に行動するとか、トラブル想定集を作ればいいんです。
決して、 従業員を責めるのではなく、” 従業員自身のスキルアップ” のためであり、今後、お店にとっても必要な人材として接することを忘れないで欲しいんですね!
本当に自分のことを考えてくれているのであれば、営業マン自身もそれに気づきますし、期待に応えようと頑張ろうとするはずですから。。
そして次に、既存客に対して、
- 商品単価を上げる
- 商品数(購入数)を増加させる
- 購入頻度を増加させる
上記のどれを重視するのか、どのように実行するのかを考えるのですが、どれにするかは戦略によって優先順位が変わります!
現状、商品単価を上げづらいのであれば、商品数(購入数)を増加させる。
そのためにはどうすればいいのか?
「マクドナルド」であればポテトを一緒に勧める、「かつや」であれば豚汁を一緒に勧めるみたいな感じですね!
また、購入頻度(購入回数)を重視するのであれば、どうするのか?
訪問販売なら回数を月に1回から2回にすることが考えられますが、用事もなければ訪問しづらいですよね。。
なので、訪問ごとに宿題をもらって、次回訪問時に回答と新しい宿題をもらう方法や提案商品を増やすことが考えられます。
また、飲食店であれば月ごとに新メニューを出すとか、ランチの中身を毎日変更する等です。
つまり、重視するものによって販売方法自体が変わるんですね!
そして全従業員が同じ方向に向かい、一生懸命に進めるように道を用意する。
これが戦略であり、仕組みになります。
販売の問題点は、販売方法のバラつきです。
多くのお店は特に販売戦略や方法を教えることなく、従業員各個人の方法や力量に任せすぎなんですね。
なので、当然、売れる人と売れない人との差が大きくなります!
結果、売れない人は無能扱いされてお払い箱になってしまうのですが、それはお店が防ぐべきなのです!
販売戦略を策定し販売の仕組みを構築し、誰でもそれなりに売れるようになれば個人に依存しすぎることもなくなります。
結果、ハズレの従業員に当たることによる、お客さんの不満もなくなりますし、経営も安定します。
このように販売のバラつきを無くすためにも、販売の仕組みは必要となるのです!
そして売上5itemと同様に、リピーターの7flowを改善します。
- 注意・認知
- 興味・関心
- 検索・比較
- 検討
- 行動
- 利用
- 共有・リピーター
7の部分は先ほどの「リピーターの7flow」でお話しましたので、次にどこに問題があるのかを検証し、改善していきます。
認知度が低いのであれば認知度を高める施策を考え、興味を持たれないのであれば、商品パッケージ、ネーミングの改善、販売であれば興味を持ってもらうために販売トーク等の見直しが必要です。
他店と比較されて負ける理由は何か?
なぜ、購入されないのか?
1つ1つ分析をして改善していきます。
ただ、最初は必ず流出客の原因と改善です!
でなければ、いくら他を改善したところで流出ばかりでリピーターとならないので、まずは流出原因と改善を行ってください。
現状を把握しアクションプランを考える
ここまで
- マーケティングの6elementsを実行する
- 売上向上のための5itemを実行する
上記の方法を考えました。
次はその方法を実行するために、販売の現状、課題、問題点をあぶりだし、だれが何をいつまでにどのようにして行うのかを表にする必要があります。
表はガントチャートみたいのが分かりやすくないですか?
営業の例えで申し訳ありませんが、購入頻度を高めるために展示会の回数を増加させるのであれば、営業各々がどういう役割分担で行うのか?を表にします。
期限を決めて、展示会の場所確保、集客・案内、備品等、誰がどのように行うのかを目に見えるようにして進行具合も分かるようにしなければなりません。
実際に私も過去、大規模展示会を主宰するときにガントチャートを作成し、行動していました。
でないと、営業をしながらなので、すぐやることを忘れてしまうんですよね。。
もし、どこかで遅れているのであれば誰が手伝うのか?
チームで行い、チームで完結させることで連帯感や成長に繋がります。
また、訪問回数を増やすのであれば、企画の人間にも手伝ってもらう、外部と連携することも考えなければなりません。
そして、従業員個人のアクションプランも必要です!
リピーターAさんにはいつ提案するのか、いつ電話、メールするのか?から、提案メニューや来店回数の目標を作成し、実際の回数とどうだったかの検証を行い、改善して実行するサイクルを回します。
いわゆるPDCAというものですが、はっきり言って継続できる人は少ないです。笑
なぜなら、お店が従業員に無理やり作成させるからなんですね!
「無能な従業員には反省文を含め、ガチガチに管理しないと販売できない!」と思われるかもしれません。
でも、本当にそうでしょうか?
販売指導と言えば、日報、週報、顧客来店予定作成、報告書等、、書類だらけです。
確かに販売のスケジュールはお客さんの約束を守るために大事なものであり、日報、週報は販売方法の見直しや改善に必要ですね。
でも、面倒くさいと感じる従業員に “嫌々” 作成させても時間の無駄になります!
なぜなら、嫌々なので適当に書いて提出するだけになり、読むほうも忙しいのでサラッと見て悪いところだけつついて、適切なアドバイスなんてほとんどないからです。
これでは、何のための報告になるのでしょうか!?
重要なのは、従業員が自ら率先して週報やスケジュール作成や管理をして、実行、改善することです!
でなければ、ただの紙切れになります。
無理だと思われるかもしれませんが、そんなことはありません!
現に私がそうだったんですから。
なぜ、私が誰からも指示されることなく、自ら率先して面倒くさいスケジュールやガントチャート等を作成したのかと言いますと、、
私自身が望んで担当した仕事だからです!
つまり、私自身がやりたかった仕事をしていたから、嫌ではなかったんですね!
私はなぜ、営業でトップの売上を上げることができたのか?が正直分からなかったんです。
特に誰からも営業方法はもちろん、うるさく言われたことはあまりないので不思議でした。
あ、別に自慢じゃないですよ!!
すみません。笑
でも、ようやく分かったんです。
自分の好きなこと、好きな方法で自分の強みを活かした営業をしていたので、自ら管理して改善等をした結果、売上を上げることができたからです!
売上を上げるまでは色々と言われます。
でも、目的があったり自分の好きなことであれば、助言を前向きに受け入れることができますし、自ら改善するようになるんです。
人は目標があったり、やりたい仕事、やりがいのある仕事に出会うと必死になって実行します。
例えば、ゲーム好きであれば必死になって攻略法を探し、寝るのを惜しんでもやり遂げますよね。
私もそうなんですよ。。笑
でも、好きなことであれば、しんどい時でも楽しいですし、面倒くさいことでもやります!
昔のファミコン版ドラクエⅡのパスワード手書きなんて、地獄ですよね。。
私もよく間違えて泣いてました。笑
何度も言いますが、従業員もやりたい仕事であれば、自ら考えて行動するようになるんです!
もし、やり方が分からないのであれば、先ほどから言っているスケジュール管理方法や週報を作成させて、改善する方法を教えればいいんですよ。
それじゃあ嫌々になるって先ほど言ったと思われるかもしれませんが、それは違うんです!
先ほどは、「お店」が無理やり作成させていたのであって、「自ら」作成するのとは天と地ほどの差があります!
営業マンは何とか今の仕事をやり遂げたいと考えているので、それを達成するためであれば、ドラクエのパスワードみたいに面倒くさいことでも率先してやるはずです。
なので、社長は従業員が何をしたいのか、どうなりたいのか?を把握することが重要になります。
つまり、「従業員版の想い」です。
社長であるあなたの想いは別項でお聞きしましたが、従業員にも想いはあるはずです!
- なぜ、このお店にいるのか?
- なぜ、従業員になったのか?
- どういう販売(接客)をしたいのか?
- 販売の何に悩んでいるのか?
- 10年後、このお店でどうなりたいのか?等
従業員の想いを聞き取ることができれば、その想いはどうしたら実現できるのかを考えます。
- 企画販売をしたいのであれば、販売をしながら企画の仕事もさせる。
- 店舗幹部になりたいのであれば必要な知識を得るために勉強させ、助言もする。
- 品質が悪くて悩んでいるのであれば、品質改善担当者にする。
やりたいこと、目標、目的があれば、喜んで多少の無理もするはずです。
もちろん、無理な残業やこき使うことではありません。笑
私も過去、営業をしながら夜遅くまで「中小企業診断士」の資格勉強をしていましたし、副業でコンサル活動をしていました。
普通であれば、疲れて嫌になったりTVや趣味の時間を削ってまでやるのは絶対に嫌だと思うのですが、目的や、やりたいことであれば別腹になるんです。
なので、従業員にも目標や好きなこと、やりたいことを聞くべきなのですが、大切なのは「否定」をしないことです。
例えば、海外進出したいと言った場合。
本音で言えば、「そんなバカなことを言ってないで、とりあえず国内で売上を上げてから言え!」とか「そんなお金がどこにあるんだよ!」と言いたいところですよね。。笑
まあ、現実を考えると無理かもしれません。
でも、考えてみてください。
その従業員はなぜ、無理そうなことを言っているのか?
なぜ、海外進出をしたいのか!?
きっと目的があるはずです。
もしかしたら、海外進出が可能だと考えており方法をすでに調査済みの可能性があります。
であれば、まずはあまりお金のかからない方法でリスクを小さくして始めさせるのはアリなのでは?
もちろん、条件として今の仕事を疎かにしないことを条件にするのも良いと思います。
本当にそんなヤツいるのかって話ですけど、実は私です。笑
過去、どうしても海外進出がしたくて、何とかお願いしてやりました。
初めはお金があまりかからないネットから始め、最後には海外で展示会を開催することができたんです!
まあ、海外情勢が悪化して、事業自体はうまくいかなかったのですが、非常にモチベーション高く仕事ができました。
なんせ、誰もやったことがないので、自分一人で調べて英語で契約書も作りましたし、ジェトロ(日本貿易振興機構)にも相談しましたし。。
一人で初めてペルーに輸出して、本当に届いた時には感動すらしましたよ。。
金額は10万円と少額で、仕事量と割に合わなかったですが。笑
また、本業?の仕事も気合を入れるようになったんですね!
なんせ、売上を落とすと、一人海外事業部が消滅してしまいますから。笑
なので、経営者であるあたなは、営業マンの「想い」を聞き、どうすればその想いを実現させることができるのか?を考え、環境や道を用意してあげることも営業戦略の一つになります。
もちろん、営業戦略に反したことはダメですし、そこは話し合いで納得させなければなりません。
ただ、私みたいに小さい新事業として行うのはアリだと思います。
うまくいけば、新しい事業として成り立つかもしれませんし、何より営業マンが成長すると共に、会社にとって重要な人材となりますから。。
そんな余裕がないし無理だって思われるかもしれませんね。
でも、、
“できないこと” をどうすれば “できるようになるのか” を考えるのが社長です!
誰でもできるようなことをやっても、他店と差別化なんてできません!
なので、「できない」と思考停止する前に、どうすればできるのかを考えて欲しいんですね!
そして、販売業戦略で「社長の想い」と「従業員の想い」を融合させれば、お店にとっても従業員にとっても、明るい未来が待っていると私は信じております。
もし、従業員が「想い」であったり、何がしたいのか分からない場合は、話が戻りますが「従業員の自己分析」を行うことが有効です。
なぜなら、自己分析なので、自分のことをよく理解することになりますから。。
なので、まずは従業員に「自己分析」をさせるところからスタートしてくださいね!
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